ラーメン二郎千住大橋店:小ラーメンニンニク少な目(2018年5月25日)

企業間の取引においては、例えばお店で商品を買ってその場でお金を支払うといったような、物とお金をオンタイムでやり取りをするといった事はほとんど無い。

月ごとに購入・販売した商品と金額を検収し、翌月から数か月後に支払うのが一般的だ。
支払い方法も最近では電子債券やファクタリングといった新しい方法から、銀行振込みや手形決済といった従来の方法まで様々である。



我々営業マンにとって最も面倒で、最もありがたい仕事は手形の集金だ。
見た目にはただの紙切れである手形を受け取るために、わざわざ得意先まで出向かなくてはならない。

忙しい時には貴重な時間を大きく奪われてしまうし、暇な時には大手を振って外出できる口実にもなる。

オフィスでパソコンに向かい、あーでもないこーでもないと会議用の資料を作成していた所、後輩から声をかけられた。

後輩「あの、すみません。今日○○の集金日なんですけど、急に△△へ行かなくてはならなくなりまして、代わりに集k...」

俺「行ぐぅっ!!」

後輩が言い切るよりも、かなり食い気味に後輩の持つ領収書を奪い取ると、そそくさと会社を後にした。

やはり俺には社内の事務仕事は性に合わない。

午後の仕事に集中するためにも、少しリフレッシュが必要だ。

西日暮里の得意先で約束手形を受け取ると時刻は11時前、このまま会社に戻ってもすぐに昼休みになってしまう。
食事をしてから会社へ戻ることにした。

日暮里から京成線に乗り換え、降り立ったのは千住大橋駅。
先月も来た気がするが、千住大橋店である。


店につくと既に開店していたが、外の並びは無かった。
食券を買い、奥側の席へついた。



小ラーメンニンニク少な目。

普段仕事中は「そのまま」でお願いするのだが、今日はニンニクを入れてしまった。
午後も仕事なのだが、今日はお客との面談は無く社内業務だけだし、金曜日だし、プレミアムフライデーだし、ちょっと冒険してみてもいいよね?

個人的に、千住大橋店のラーメンは時間との闘いだと思っている。
デロデロの柔麺はスープを急激に吸い、秒単位でどんどんしょっぱくなってしまう。
最も美味しく食べられる時間は、限られている。

天地返しをして麺を上に持っていくと、既に麺がスープを吸い込み茶色く変色し始めている。
急がねば。

千住らしい、ねっとり柔々の麺。
シャッキリとした野菜。
厚めに切られたフワフワの豚。
しょっぱすぎる程にしょっぱいスープ。

これぞ、The・千住二郎というべきラーメン。

特に、豚は俺的当たりの神豚。
子豚にせず、ケチってしまった俺を叱り飛ばしたい程のものである。

感動も一置き、ひたすら麺に食らいつく。
流れる汗も気にしない、ただただ目の前にある麺を、野菜を、豚を、腹の中に収めていく。

人は目の前の二郎に集中している時、ある種のトランス状態に入っているのかもしれない。
仕事の悩みもしがらみも何も無い、ここにあるのはただ俺と二郎のみ。

その瞬間、最高の幸福とリラックスを経験できるのだ。

退店後、上気した身体はまるでサウナ後や運動後の様にスッキリとしていた。
最高のリフレッシュだ。

午後の仕事もいっちょ頑張ろう。

帰社後、持ち帰った手形を経理へ持っていくと、ニンニクと汗の匂いに思いっきりしかめっ面をされた。

もう、帰りたい。



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